そしてそのあとには意思や血を受け継ぐものがいる、ということ。

私の思い出の中の祖母は、銀色のハイヒールを履き、ブルーのドレスでソシアルダンスを踊る、ステキなお婆ちゃん。祖母というのは、孫である私にとって特別な存在。
だって、どういう状況であっても敵に回ることが無く、怒ってる顔すら思い出せない、完全な「味方」なのですから。

私が幼いころ、手をつなごうと言った祖母に「ママとつなぐからいい」と突き放した私。

私がイカの刺身が大好物だと勘違いした祖母は、私が遊びに行くたびにイカ刺しを準備してくれてたのですが、幼い私はどうしてもイカ刺しは苦手でした。でも祖母の思いがあったからいつも我慢して食べてましたが、祖母もいつの日かそれに気付いて大好きなマグロの刺身に変わってました。(母が話したのかもしれませんね)

中学2年の時、母に内緒で持っていた派手なイヤリングを見つけた祖母は、「ステキねぇ!」と言って祖母自身が付けて見せました。私は怒らない祖母が不思議でたまらず、同時に「お婆ちゃんもおしゃれするんだ」ということに気付いたのです。

そのイヤリング、先日まで持っていたはずなのに、見つからないのです。
明日の納骨式に持っていきたかったのに。
もしかしたら押入れを整理した時に捨ててしまったかもしれない。

ここ数年は、ずっと入退院を繰り返していたお婆ちゃん。
何年間顔を見せていなかったのでしょう。
亡くなった知らせを聞いて初めて飛んでいきました。
息子が生まれたとき、既に痴呆が始まっていたそうだけど、それでも会いに行けばよかったと後悔ばかりしています。
今年5歳になった曾孫に会うこともなく、去年11月末に亡くなってしまったんです。

母と叔母は、「お婆ちゃんのあんな姿は見せたくなかった」と言い、亡くなった祖母の亡骸を前に
「お前の知ってるお婆ちゃんでしょ?」と言いましたが
私にはまるで蝋人形のように見え、これは本当にお婆ちゃんなの?と疑いました。
でもやっぱり、私の知っている美人で清楚なお婆ちゃんでした。

人間は必ず死に、そしてそのあとには意思や血を受け継ぐものがいる、ということ。
死から学び、先に進む。
明日は祖母の納骨式。また新たな一歩を踏み出すことになります。


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